たいよう総合法律経済事務所だより Vol.11

2002年2月発行


◇総合事務所の新たな展開◇

           法人化に向けて

弁護士 大澤 一實

   法律関連資格者の事務所法人化の動きが、ここ二、三年のうちに急速に進んだ。弁理士についてはすでに昨年一月から、弁護士、税理士については今年四月から設立が認められ ることとなった。司法書士についても、来年四月には実現するものと思われる。
  私たちの目指すところは、総合事務所の法人化であるが、残念ながらその道程はなお遠いといわなければならない。ただ、弁護士法人が場合によっては一つの足がかりになる可能性もあるように思える。弁護士法人の業務範囲は、現在の弁護士と同様、税理士、弁理士、司法書士等が手がけるものに及んでいる。弁護士法人が隣接業種を取り込むことにな れば、法人化された総合事務所が出来あがる。
  しかし、現段階では、弁護士法人が隣接業種の資格者を雇用することは困難な状況にある。それを打開するには、以前述べたように、資格の衣を脱いで入ってきてもらうという方法も考えられる。しかし、そうなると、各資格制度間の軋轢や資格者の心理的抵抗などの問題が生じ、なかなか簡単には行かない。
  現在、私たちの事務所でも、弁護士部門を法人化するための準備を進めている。特に問 題がなければ、四月一日の弁護士法改正法施行と同時に設立したいと考えている。法人化することによって、事務所の体制は、各個人資格者の集合体から、弁護士法人と他業種の個人資格者の集合体へと変わることになるが、会計処理が若干異なってくるだけで、業務内容は従来と全く同様である。  弁護士法人を設立する狙いは、長期的には総合事務所法人化への道筋をつけることである。事務所全体が法人化することによって、権利関係を明確にし、会計の合理化を図り、一個の企業体として、よりダイナミックな活動を展開することができる。
  当面の狙いは、逸早く法人として名乗りをあげて宣伝し、事務所の存在をさらに広く知ってもらうことである。また、支店(従たる事務所)展開をして業務範囲を拡大することである。しかし、利潤追求のための職域拡大ではなく、住民のニーズに応えるという観点から、専ら過疎対策としての展開を考えている。
  昨年を振り返ると、不況にあえぐ重苦しい雰囲気の一年だったが、職員の工藤大介君が土地家屋調査士試験に合格したことは朗報であった。職員の中から合格者が出たことは喜ばしい限りである。今後も、事務所から様々な資格者が生まれることを期待している。


新 登 録 者 は 語る

資格とは現代の「刀」である

土地家屋調査士 工藤 大介

    錆びつかないよう努力します!

  たいよう総合事務所に勉強しに来てから5年、平成13年度土地家屋調査士試験に合格し、今年から調査士として仕事をしていく事になりました。
  ところでみなさんは、土地家屋調査士ってどういう仕事をしているのか御存じでしょうか?だいたい、よく測量士と間違われますね。それもそのはず普段の仕事姿は作業服、そして極めつけはトランシット(測量機器)を使って土地を測量しているのですから、測量士と間違われてもしょうがないですね。実際、土地の境界の立会いに行ったときとか、“調査士”ですと言ってもわからなかったお客さんには“測量屋”ですと言って説明したときもしばしばあります。それだけ一般の方々には知名度が低いのでしょう。毎年全国で600人ぐらいしか試験に合格できないので、それもしょうがない事です。
  では、調査士ってどういう業務を行っているのか簡単に説明させていただきますと、一 言で“不動産の表示に関する登記”です。その表示に関する登記とは、土地の分割・合併・建物表示登記などです。みなさんは登記と言えば司法書士の名がすぐ浮かんでくる事でしょうが、我々の主な業務内容は司法書士が所有権の登記をする場合や担保を設定する前に、現在どのような土地や建物があるのかを登記又は調査することです。簡単に言えば不動産の登記簿の表紙を付ける申請書を作成しています。どうです少しは土地家屋調査士の業務をわかっていただけたでしょうか?
  私は調査士とは数ある資格業の中でも、縁の下の力持ち的な存在だと思っています。仕事の内容的には特殊な事をしている調査士なのですが、残念ながら不況には勝てないようです。というのも、バブルが崩壊してから20年、不動産の取引が年々減少しているからです。先が見えない現在では、それもしょうがない事なのでしょうが、このまま行けばどうやら調査士にも勝組、負組がはっきりしてきそうな気配すらあります。企業の方はすでに、勝組、負組がはっきりしてきていて、大きな力をもった企業はさらに大きな力を付けていくといった具合になってきていると思いますが、それはそっくりそのまま資格業の世界にもあてはまります。数年後には経営者調査士、サラリーマン調査士といった具合になっているかもしれません。私としてはできればそういう未来になってほしくないのですが、どうなるのでしょう。
  自分的にはこれから調査士を目指し、調査士として生きていく人には土地家屋調査士としての自覚、いいかえれば現代の侍としての自覚を持って仕事をしていってもらいたいです。私は、資格とは現代の“刀”だと思っていますんで、錆付かせないよう努力していきたいと思います。



工藤 力

  最近の窓口相談は、相変わらず破産に関することが圧倒的なのであるが、離婚に関する相談も増えてきていると感ずる。内容は不貞を原因とするものより、相手方の消費者金融がらみが多いのも特徴である。大都会では考えられないことと思うが、当地では夫婦双方が殆ど同時期(同時の場合もある)に別々に当事務所に相談に訪れることも珍しくないので、利害の有無に関する当事者の確認は、特にパソコンでの念入りな確認作業が必要となる。また、この件に関する電話での相談は、当然一般的ケースとしての応対しか出来ないこととなる。傾向として、内容は人情がからむので複雑な案件になりがちであり、弁護士の出番が多くなるのも特徴である。
  相談内容の中で、頭の痛い問題は離婚に伴う住宅ローンの取り扱いの問題である。未来永劫の契りを信じて夫がローン借入者、妻が連帯保証人、夫婦の収入で支払うというケースが多い。しかし、これでは離婚はうまくいきそうだが、ローンのあるかぎり縁の切れないこととなるし、入居していないのに相手のローンの支払いをしなけわばならないこともありうる。このことは、冷え切ったニ人には耐えられないことなのである。何かいい方法はと尋ねられるが、再度ヨリを戻して、二人で力を合わせて支払うことしか解決方法はないというと、ガックリする方も多いのである。金の切れ目は緑の切れ目というが、縁結びの場合もあるのである。
  私事になるが、昨年から調査士会連合会の理事を拝命しているので、事務所をあける機会が多くなっており、窓口相談者や留守の皆さんに迷惑をかけていると考え心苦しい限りである。しかしながら調査士会連合会の事務も、法改正対応で手の抜けない案件をかかえている。「いつでも、だれでも、気軽にまず相談」をモットーとする窓口相談が、カンバンだおれにならないよう頑張っているのでご協力賜りたい。


民暴  青森大会開催決定

☆青森県弁護士会 民事介入暴力対策委員長  弁護士 熊谷 清一 

  本年九月一三日、青森市に於いて民事介入暴力対策青森県大会が開催されます。 
 さて、民事介入暴力(略称民暴)とは、「民事執行事件、倒産事件、債権取立事件、その他民事紛争事件において、当事者若しくは当事者代理人若しくは利害関係人が他の事件関係人に対して行使する暴力、脅迫、迷惑行為の行使を示唆する一切の言動並びに社会通念上、権利の行使又は実現の限度を超える一切の不相当な行為」(日弁連)を指します。伊丹十三監督の「ミンボーの女」という映画がありましたが上映当時は流行語にもなりました。
  民暴大会は、昭和五五年の日弁連主催「民事介入暴力対策拡大委員会」が始まりで、日弁連の委員会という内部的なものだったのですが、その後警察が参加して協議したことからマスコミに大きく取り上げられ、全国各地で行われるようになり、今回の青森大会は第五九回となります。昭和六〇年までは、参加者は弁護士や地元警察だけでせいぜい一〇〇人程度でしたが、警察庁から刑事局長や捜査二課長などが出席、地元からも知事や市長も積極的に出席するようになり、一般市民にも参加を呼びかけ、現在の大会参加者は一〇〇〇人を超える規模になっています。
  私は、青森県弁護士会民事介入暴力対策委員長ということで、今大会の堆進委員長を務めさせていただくことになりました。現在、大会共催者である県警本部並びに暴力追放青森県民会議との連携を図り、協調して準備を進めております。
  青森県弁護士会は、人数が少ない単位会ながら、小規模でも団結カは強いキラリと光る弁護士会です。本大会の開催にあたり、弁護士会の総力を挙げ、さらに、弁護士会事務局やたいよう総合法律経済事務所の職員の支えをいただきながら、地元の特色を生かした意義のある大会にしたいと考えております。


New Staff 紹介


弁護士部門
金谷 昌子

  東京→八戸→アメリカ→八戸→ 昨年は自分の居場所を求め、転々とした年でした。3月に大学を卒業し、就職が決まっていない私はまず実家へ。その後、ゆっくりと今後の自分のことを考えたくて、いとこが留学していたアメリカヘ。1ケ月の予定でしたが3日延び10日延び、とうとう2ケ月となり、所持金が限りなく0に近くなったため帰国。三食風呂付きの我が家でのんびりと家事手伝い生活をしていましたが、やはり居候は肩身が狭く・・・それでもずーっと頭にあった“将来は法律関係の仕事に就きたい”という想いと、父 の友達である先生方から声を掛けていただき、覚悟を決めて当事務所へお世話になることにしたのが7月です。
  それから約半年、周りの先輩方の仏の様な優しさに支えられ、なんとかやっています。あんなに苦手だった電話も、一日何十本もとるにつれ、やはり名前は聞き間違えたりするものの、積極的にとれるようになりました。そのあまり、家でも「はい、たいよう…。」何度かやりました。実はその逆もありましたが。銀行も個人的に利用したことがなく(もっぱらATMを活用)出金伝票??窓口で名前を呼ばれても、お客様の名前なので知らんぷり。じーっと視線をおくられ、やっと気付いたり。失敗は数えたらきりがありません。しかし、そういう中で覚えていく、社会人としての常識的なこと争法律的なことが、今はとても楽しいと感じています。そして教えてくださる方々に大変感謝しています。
  ということで、転々としては来ましたが、やっと自分の居場所をみつけることができたような気がします。これからも周りの方々にはご迷惑をかけること必至ですが、どうぞよろしくお願いします!→たいよう総合法律経済事務所


○たいようヒューマンネットワークコーナー○
I T 講 習

 


パソコンインストラクター
塚田 諭

 私は昨年7月からパソコンインストラクターを担当している『塚田 諭』と申します。前職では電子回路の設計を行っておりました。
  私の担当している業務の内容は、IT講習・委託訓練での集合教育です。私の得意とする分野は電気・電子分野で、インストラクターの本業ともいえるアプリケーションソフトでの知識よりも、パソコンのハード面での知識の方に自信があります。実際に事務で使用するパソコンのメモリの増設、委託訓練で使用するパソコン設置及び周辺機器の手配、電気工事の業者取りまとめ等、インストラクターだけでなく、ハード面・電気関係にも携わっています。最初は不安もありましたが、研修や皆さんのご指導のおかげで、日々勉強しながら業務に励んでいます。
 スタート時は、知識があってもインストラクション技法に不慣れであったため、生徒さんからの質問に対して、自分自身納得のいく説明や受け答えが出来ない事もしばしばありました。しかし、分からない質問を調べて、効果的な説明法を自分なりに勉強し回答するという事を繰り返すことにより、最近ではインストラクション技法に自信がついてきました。
  インストラクターという仕事は接客業ですから、常日頃お客様に失礼のないように、またご年配の方やパソコンに全く触れたことがない方に対しても、分かりやすい授業を心掛けています。講習を受ける際は楽しんで頂きたいと思っていますので、私の大きな声での説明や、生徒さん達の笑い声で、にぎやかな毎日です。 
 生徒の皆さんが楽しく学び、たいようヒューマンネットワークに来て良かったと、1人でも多くの方に思って頂けるよう、これからも頑張りたいと思います。


多重債務者


司法書士
今野 智喜

 八戸に来て以来、多くの時間を多重債務者の問題に費やしています。多重債務者を「クレサラ被害者」としている弁護士や司法書士も多いのですが、本当にそうなのでしょうか?確かに違法なヤミ金融や紹介屋や整理屋など、多重債務者を食い物にしている違法悪質業者についての取締りや金利についての法整備は必要だと思います。
 しかし、私が話を聞いた人で「不況でリストラされて」とか 「勤務先が倒産して」というような話は少なく、多くの場合が商品購入(つまりは、無駄使い)などで多重債務になっているのです。ギャンブルがほとんどという人もいます。欲望にまかせてお金を偉い、借金を負った人達も「被害者」なのでしょうか?
  「被害者」といっている先生方は「気軽に借りられる無人のATMが悪い」と言いますが、そういう状況でも借りない人は借りないわけです。つまりは借りる人の意志の問題なのです。買いたくても我慢してお金を貯めてから買う意志です。
 会社員の場合、収入はほぼ一定です。必要な食費や家賃を考えれば、自ずから1ケ月に使える金願は出るわけですから、その中で生活をすれば、よはど突発的な事がない限り多重債務に陥ることはないし、貯金をしておけば、突発的な出費にも耐えることが出来るはずなのです。
  節約と貯金だけでは、日本の経済活動はもっと停滞してしまいますけど、「ちょっと浪費癖があるかも?」「衝動買いが多いかも?」と思っている方は、多重債務者にならないように1ケ月の収支バランスを考えて、生活して欲しいと思います。
  ちなみに、自分もお弁当屋の割引券をちゃんと使って節約しております。