『すぬぴの新米司法書士よちよち日記』 司法書士 今野智喜
【まえがき】
新天地(八戸市には地縁も血縁もありません)で弁護士事務員として自己破産申立や支払督促申立や訴状作成等をやっておりましたが、本年4月11日に司法書士として登録し、司法書士として仕事をするようになりました。相変わらず、暗中模索・五里霧中なのではありますが、よちよちしてる状況の一部をご紹介いたします。
○月×日(△曜日)
登録したとはいうものの、よくわからないことばかりだなぁ~とか思っていたら、不在 者の財産管理人選任申立書を書いてという話が来た。事務所のパソコンの中を探って、雛形を見つける。大きな事務所は雛形がいっぱいあるので、こういったときに便利である。家庭裁判所はあんまり知らないけど、今後はお世話になるんだろうなあ~。
○月×日(△曜日)
土曜日に事務所に出ていたら(土曜日は基本的には事務所はお休み)、自己破産手続のことを知りたいという人が事務所に来たので、説明した。弁護士事務員の時にも手続の話はしていたが、やはり司法書士として説明するのとは気持ちが違う感じ。「いつもより余計に話しております~」。うーむ、海老一染之助・染太郎師匠の気分である。
○月×日(△曜日)
以前から弁護士に相談に来ていた人が本人訴訟でやるということになり、はじめて訴状を作成することになる。書かなきゃいけないことはわかるのだけど、どういう風にまとめて行けばよいのかよく分からないなぁ~。何回も書き直すことになる。証拠が少ないので裁判が心配だなあ。。。
○月×日(△曜日)
破産申立の話が来る。これなら得意。でも、親子二人分なので、なかなか大変である。1週間くらいかけてやろうと思っていたら・・・「あるサラ金からの取り立てがきつくて、先生なんとかなりませんか」と言われ、「先生」などと言われたこともないので、舞い上がって4日間で申し立てることになる(破産申立が受理されるとサラ金は取り立てすることができなくなります)。急いだせいか、舞い上がったせいか、担当の書記官から「いろいろ間違えているんですけど・・・」と電話がかかってくる。「明日の朝一番で全部直しますから、受理してください」と頼み込む。
○月×日(△曜日)
というわけで、書き損じやら打ち損じやらを全部直したものを持っていき、「破産受理票」というものをもらってくる。これをコピーしてサラ金業者に郵送する。これで、取り立ても収まる。よかった、よかった。
○月×日(△曜日)
また、破産申立をお願いしたいという人が事務所に来た。お金がないので、報酬を支払うのも大変だという。法律扶助を申し込むことにする。法律扶助は各種裁判手続をしたいけれどもお金がない場合に、費用を立て替えてくれる制度で、司法書士も書類作成援助という形で利用できるようになったのだ。もちろん、立替だから、申し込みした人は法律扶助協会に分割で返さないといけないのだけどね。それでも、一括で費用を用意できない人には、便利な制度。まあ、審査があるんだけどね。(後日、審査があり、無事扶助決定がなされました)。
○月×日(△曜日)
アパートの大家さんから「賃貸人が家賃を滞納してるので出ていって欲しい」という話があり、こちらに回ってくる。司法書士は不動産関係の人たちと親しいわけだから、この手の裁判は結構あるのかな~と思ったりする。家賃を払ってだけなら、少額訴訟とかになるのだろうけど、契約解除して出ていってだから、通常訴訟である。訴額が90万円以下だったので、簡易裁判所で事実上アパートを管理していた息子さんを代理人として訴訟することにする。もう少しすると、自分が代理人として法廷に立てるかもしれないけど。
○月×日(△曜日)
最初に書いた訴状の第一回口頭弁論期日。相手方から答弁書が出ていて、否認してきている。ひょえ~。こっち確たる証拠がないのになあ~。いっしょに裁判所に行って、大きな法廷の傍聴席に座る。といっても、法廷には、裁判官・職員2名・原告・自分の4人しかいない。被告は欠席。裁判官が「否認の答弁書が出てるので、貴方の方で立証していかなければなりませんよ」というようなことを原告にお話ししている。こっちは傍聴席でメモ。「いま出てる証拠だけでは、わからない部分もあるので、この点については報告書、こっちの点については準備書面として・・・。あと、こういった点について本人尋問をしますので、書記官と打ち合わせして書類を出してください」と原告に言った瞬間、書記官が「司法書士さんが来てますので」。ひえ~。書記官、裁判終わってから打ち合わせたって良いじやん。何も法廷の中で裁判官に言わなくても・・・。責任重大になってきた。「だから司法書士の作る裁判の書類は・・・」などと思われたら、困るし。がんばらねば。
○月×日(△曜日)
昨日、ある手続を聞きに来た方がいらっしゃったが、その方から「この間、買った土地があるので登記を頼みたい」と電話がかかってくる。いきなりの御指名。う-む、なんだか知らないけど、この方にすごく気に入られている。地縁も血縁もない土地でこんなに頼りにされるとは、思わなかったなぁ~。
【すぬぴのプロフィール】
昭和61年度行政書士試験合格者、平成9年度司法書士試験合格者。司法書士試験合格当 時は、或る業界の営業マンをしていて、合格後もそのままその会社に勤務してました。しかし、ひょんなことから平成12年3月に法律実務の道に進むことを決意し、12年間住んでいた東京を離れ、青森県八戸市にある「たいよう総合法律経済事務所」で司法書士として仕事をしています。登録後、日記のように、ほとんど裁判事務をやってます。
なお「すぬぴ」とはパソコン通信上のハンドルネーム(ニックネームみたいなもの)です。
(http://member.nifty.ne.jp/sunupi/)