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私の事務所は、弁護士、司法書士、公認会計士、税理士、土地家屋調査士、行政書士等の専門家が一つの事務所でワンストップサービスをしている、いわゆる総合的法律経済関係事務所である。
私は、窓口部門を担当しており、依頼内容が漠然としたものを整理して、各専門部門に振り分けたり、明快単純な相談は即座に窓口で解決して依頼者のニーズに迅速にこたえている。曳実には、窓口部門を必要とする依頼者はあまり多いわけではなく、ほとんどの依頼者は、目的をもって直接各専門部門を訪ねてくる。そして、必要に応じて専門部門と他の専門部門と協議するというパターンが多いのである。
当事務所では、依頼者の潜在的意識の中には、自分の依頼内容を総合的立場からのベストな対応をしてもらいたいという願望があるものと考えている。その対応の中で、ほとんどの場合、税務上の間題処理が必要となる。
従って、税務部門は私の手務所の中でも、他部門からの需要が最も多い部門である。
例えば、契約時点での税務上の間題、新たな事業展開における税務上の問題等すべてのケースで検討が必要となるのである。
しかし、現実には税務当局の見解が遅かったり明確でないため、不必要な課税を避けるため結果的に法律行為そのものが腰の引けたものとならざるを得ない場合が多い。特に不動産の絡む案件については、土地の客観的価格が理解できなくなる。当事者の事情により認識する価格と、いわゆる時価というものと、相続税、贈与税の計算基準となる税務署の財産評価基準との乖離(かいり)である。
この、財産評価基準というのが、大変使い勝手の悪いもので、例えば、今年一月に依頼者から「子供に不動産の一部を贈与税がかからないギリギリで贈与登記してほしい」 「この土地の贈与税を計算してほしい」との単純な相談を受けたとする。しかし、「残念ながら申告に耐えられる計算は不可能です。七月か八月ころまで待ってもらえないですか」と言わざるを得ないのである。
ところが、これで納得する依頼者はまずいない。というのも、依頼者というのは、必要があって、いろいろな手続きをするのであり、いつでもいいというケースははとんどないからである。従って、依頼者の顔色をうかがいながらできるだけ不満の出ないような範囲で昨年度の財産評価基準を基にして法律行為を実行しているが、内心穏やかではないのである。
そもそも、暦年で使用する評価が、年半ばで明らかになることがおかしいのであって、年度開始前に基準を明らかにするか、年度途中からの適用とするかの工夫により解決できるものと思うが、いかがであろうか。
また、造成費用の計算基準等、数年前に比較してかなり実態に即した評価方法となってきているが、例えば、住専区域において、開発許可の必要な面積以上かどうかの手当てがなされていないので、遺産分割協議時の時価と、各自の負担する申告税額が極端に乖離するケースがある。つまり、社会インフラ整備の有無、道路面との高低による排水条件により、評価基準の半分以下の価値となるケースがあるのである。
より実態に近づけるため、他の総合的観点からの検討も加えた評価基準書作りの工夫が必要な時期にきているのではないかと考える。
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